「…なにそれ。謝ってるの?」





謝ってます。



めっちゃくちゃ謝ってます。





なのに男の人の声はもっと不機嫌になって、全然許してくれる雰囲気じゃなくて。





怖かったけど、一度視線を上げて男の人を下から見上げた。






そうしてあたしはまた、頭を下げた。





そんなときだった。





「…へぇ。あんた、可愛いじゃん。」





え…っ





予想もしていなかった言葉に驚いて顔を上げると、ニヤニヤと冷たく笑う男の人たち。





その瞬間、ゾクリと寒気が走った。





「許してやっからさ、お詫びにちょっと付き合ってよ。」





「ねっ。俺たち優しいから、楽しいよ?」





嘘だ、絶対嘘だ!!





ブンブン首を振って一歩後ずさる。





しかし、あたしを追い詰めるかのように伸ばされた腕。







「――――っっっ!!」





もうムリ!!





男の人の腕が、あたしの腕を掴む寸でのところで踵を返して全速力でその場から逃走した。