室内も日が沈み始めだんだんと暗くなり、肌寒くなるのを感じた。


俺はどうでもいいけど、と前置きをして、兄は真剣な顔で一点を見つめる。
私の顔の右側にある、傷を。


『ただ、さ。いつまでもその傷のせいにして逃げてたらお前、絶対、後悔すると思う。』