何を言っているのか、城山には意味が分からなかった。

「あの子、取り敢えず…大丈夫だったんですか?」

「まだ分からん」

「…あの子、自殺ですか…?」

「確かに、現場の調べでは
あんたの車はガードレールに擦れはしたが
決して、歩道に飛び出るだなんて事は無かったな」

と、三波はそこだけはハキハキと答えた。

しかし、何処かに
自分の知らない何かが
隠されている事だけは
事実だった。