駆ける…キミト共に

卓は、無言のまま
洗面所へ行き、顔を洗った。
(どうやって…話せば良いやら…)

そう思いつつも、
心の奥では、自分が正論だったと言い張るもう一人の卓がいる。

無言の朝食は…とても豪華で…
昨晩の出来事の、
罪滅ぼしをしているみたいだった。

しかし、時計の針が戻る事は無い。

卓は、いつもより直ぐに家を出た。
息子なんかに…顔向け出来なかったから。

逃げる様にして、玄関に行った。