城山は、車を会社に向けて走らせた。

会社は、比較的近くにあったのだが
勤務時間が長く、毎日
報告書を書かなければならず
それで時間をよく食っていた。

(今も誰か、いるかもしれないな)
時刻は、深夜二時半を少し過ぎた辺り。

毎回そうなのだが、大抵 予約が入る時は、この近くの人なのだ。

それも、この会社自体が老舗であって
地域の人とも
繋がりが深いからである。

だから、だからこそ早目に出勤する様に言ったのだろう。

「迷惑な話だ…」

と城山は呟いた…
その時は、近い。