「見とれてんの?」
高田は私に向かって意地悪な笑みを浮かべる。
「あんたって、本当にムカつく!」
「勝手にムカついとけよ。あっそうだ、アドとケー番教えろ」
「何で?」
「お前の連絡先知らないと不便なんだよ。
毎回デートの前日にお前の母親から『桜を何時頃迎えに来てあげて』とかこの3週間は、お前がどう誤魔化したのか知らねぇけど『今日もデートありがとうね』みたいな電話掛かって来るからさぁ。
まぁ俺が『お前の連絡先知らない』って言ってるから気を使って連絡して来るんだと思うけど」
おいおい…
お母さんそんなことしてたんだ。
なんか必死過ぎて言葉がでない…。

