「私、行かないからね!」 「親友の頼みぐらい聞いてよ!」 「そんな人を親友だと思いたくありません!」 「本当にお願いっ!ね?」 私に拝(おが)むように手を合わせる由香。 どんなに拝まれたって行くもんか! 「桜の好きな百貨店のケーキ奢るからさぁ…」 どうして私の周りは、みんな物で釣ろうとするんだろ。 まぁそれに私が断れないってみんな知ってるから釣ってくるんだけど…。 「じゃぁ…1回だけだからね」 「ほんとに?キャー!桜ありがとう!」 私の前で由香は大喜びしている。 ほんとにもう…