あるとき、舞台に立った。


高校の文化祭。

歌がうまかった私は、ボーカルに任命された。

なんの歌を歌ったって?そんなの忘れた。

そのとき、友達のお父さんがとある事務所の社長さんで、

私をスカウトした。

お母さんは一緒にうれしがってくれたけど、

お父さんは反対した。

そのとき、お父さんとお母さんは喧嘩していて、

いつも反対のことばかり言ってた。

いつも私のとなりで喧嘩ばかり。

テレビのリモコンや、私が作ったコップを投げたり。

お母さんは、それを全部ほったらかし。当然。

なんであの人が散らかしたものを私が直さなくちゃいけないの?

お母さんは私に言った。

そのとき、私は離婚してもお母さんについていくことを決めた。