6月も終わりに近付く頃。
俺は愛奈宅のイスに座っている。

今朝から俺の両親がいい歳して
デートに出かけたと愛奈に伝えたら
なら、昼ごはんは私が作ってあげる!
と言い出したので今に至る。

「なぁ、何作るつもりなんだ?」

「えぇと、分からない!とりあえず適当にやってみる!」

この時点でいやな予感しかしない。

「俺、帰っていい?」

「ダメ!」

どうやらだめらしい。