急な斜面に作られた、木造のその建物に行く為に

急な坂道を登った。

入り口の扉を叩くと、程なくして飼育員さんが迎えてくれた。

中に通される。

収容されている動物達を見て私は「もうお金を出して動物を買う必要はないな。」

と思う程色んな動物が保護されていた。

里親募集されている5匹は、鳥かご位の大きさのケージに入れられハンモックで寝ていた。

新参者の匂いを嗅ぎつけておもむろに5匹のフェレットが起き出して来た。

飼育員さんが言った。

「普通に原っぱとかに捨てられていたそうです。」と。

傍らに、前述の某有名フェレット専門店の店長さんが差し入れしたと思われる

フェレット専用フードが置かれていた。

更に飼育員さんは「トイレ掃除の間のほんの5分程度しかケージからは出してはいません。」と。

そんな不自由な生活を送っているのかと心が痛んだ。

でも、きちんと毎日トイレ掃除をしてもらっている上に

保護されている以上保健所行きになり殺処分と言う事はないそうだ。

原則はフェレットは1家庭に1匹しか引き取れないと言われた。

でも私は5匹全てを引き取りたかった。

とりあえずどんな子がどの位の期間、ここで保護され

生活して来たのかを確認し引き取る予定の2匹を決めてその日は帰宅した。