早乙女が俺を凝視した。 「初めに俺の家入ったときと全然違う」 「そう、ですか…」 「ま、別にどうでもいーけど。」 「全然気にしてませんでした」 少し、早乙女のことが分かった。 それでもう十分だ。 何て、甘かった。 早乙女のことなんて、まだ全然分かっていなかった。 俺は、早乙女の闇を、まだ知らない。