好き?!


 あたしのことが?!




「って、私はそんなことを聞いたのではありません」



 
 冷静さを取り戻す。


 篠塚くんのペースに呑まれちゃ駄目だ。




「どういう意味だ、って聞いただろ」


「いや、そういう意味では…」


「は?」


「え?」



 
 …話が…



 食い違ってる…。




「…もういいだろ」


「何がですか」


「話せよ」


「…。」




 
 あたしは、もう一度鞄を置いた。