2―→クラスメイトとの恋





『はあ、今日もかわいいなぁ…』

「葉月、あんたはたから見たらただの変態…」

『別にいいの…』

「良いんかい」




綺麗な突っ込みを入れてくる友達の理子は放っておいて

あたしはいま、周りの男子に笑顔を振り撒く彼に夢中!



同じクラスの、矢野祐希くん。


矢野くんはクラスのアイドルだ。
顔はカッコ良いっていうか、可愛くて、癒し系。
でも、運動神経抜群で、いざというとき頼りになって、
ちょっぴり頭は悪いけど、そこがまた良い!!



矢野くんはアイドル。
イコールみんなのもの。



だからあたしは今日も
こうやって物陰から彼を見つめているのです…





「あたし委員会の集まりあるから行くね」

『どうぞご勝手に』

「死ね」



さらっとヒドイことを言う友達の理子は放っておいて

あたしはいま、周りの男子に笑顔を振り撒く彼に夢中!




って……あれ?




さっきまで視界の真ん中にいた矢野くんが見当たらない。
いるのはむさ苦しいクラスの男子だけ。←最低


『目を離したつもりはないのに…』


あたしはキョロキョロと周りを見回す。




すると

「本田さん」

『ひゃんっ!』

後ろからいきなり、声をかけられた。


驚いて変な声を上げたあたしが振り返ると、




なんと愛しの矢野くんがいた!!