朝ぶりの楓の温もり。

久しぶりのように感じるのは、それくらいに楓を想ってるから。



「…陽菜ちゃん?」


「何?」



ドキドキする胸の鼓動を抑えながら返す。



「なんか買ってあげるよ」




その言葉にあたしは立ち止まってしまった。


楓も、立ち止まる。



その言葉は…


" も う 会 え な い か ら "



そう、遠まわしに言われてる気がしたから。




「ん? どうした?」




首を少しかしげる楓。

楓がそんなこと思うはずないのにね。




「ぬいぐるみ…欲しい」