「…何?」



あたしの熱い視線に気づいた楓。

首をかしげながら困った顔で笑っている。



「イチゴジャム…好きなの?」



ニヤニヤと緩んでしまう口元。


意地悪したい気分になる。



だって……

なんか可愛い。



「イチゴ…好き」



照れくさそうに呟いてから、ぱくっとトーストを頬張る楓。



きゅんっとまた胸が甘く鳴った。



彼への想いを感じながら他愛のない話をして食べ進める。