時間がゆっくり動き出す。

忙しい朝は、時間が経つのがすごく早い。



楓との…

" バ イ バ イ "

それも、あと少しだ。




制服に袖を通す。


あんなにびしょびしょだった制服。

ちゃんと乾いていて、少し安心。




いつものように、ちょっと着崩して着る。




いすに座って外を眺めながら優雅にコーヒーなんて飲んでる楓は、

あたしが着替えている間にか、黒のスーツに着替えていた。
寝癖がついた髪も、無造作にセットされたみたいでいい。



そんな姿を見るだけで……

あたしはおかしくなりそう。




心臓がバクバクうるさい。




顔も熱くなる。