目が覚める。 昨日はあれからすぐに眠ってしまった。 楓の鼓動と温もりがすごく心地よい子守歌のようで… すぐに眠ってしまった。 長い睫毛。 あごに少し生える髭。 それすら愛おしい。 そっと頬に触れてみる。 「んー…」 顔をしかめながら、声をもらした楓。 赤ちゃんみたいに、 むにゃむにゃしてるし… 可愛い。 いちいち苦しくなる胸に手を当ててみる。 ん…? あれ、なんで?? 裸のまま眠ってしまったはずなのに、何故かグレーのパーカーに身を包んでるあたし。