「う…うん」 なんだか照れくさいな… ゴロンと楓に背を向ける体勢で寝転ぶ。 あたしの頬には、彼の手が触れる。 楓の手は…… ごつごつしてて、大きくて、温かくて。 何より優しい。 「陽菜ちゃんのほっぺ、柔らかい♪」 そうふにふにと弄ばれる頬。 あぁ、あたし…… すっごく幸せ。 今までで一番幸せ。 「陽菜ちゃん、こっち向いて?」 その言葉と同時に、 彼の手首がふわっと浮いて、あたしの頭を撫で始めた。