ばれて…ないよね??




そう考えてしまうのは…

何の濁りもない楓の瞳にすべて見透かされているような気がしたからだ。




「煙草…吸ってもいい?」


「いいよ」



煙草、吸うんだ……。

大人の響きにドキドキする。



そして、楓のことをまたひとつ知れて嬉しい。



シーツから出た上半身。

鍛えられた胸板。


ムキムキってワケじゃないけど、ちゃんとしかっりしててすっごくドキドキした。

さっきよりもドキドキした。



あたしは横になったまま楓を見つめる。



サイドテーブルに置かれた黒の灰皿を自分のそばに近づけると、その横に置かれた煙草とライターを手に取る楓。




唇で煙草をくわえ…

口元を手で覆うように火をつける。







あたしは目を奪われた。