……それだけでも嬉しい。


ちょっとは女として見てくれてるってことでしょう?

ドキドキしてるのもあたしだけじゃない。



「ほんとだよ」



声を振り絞り想いを伝える。




くるっと顔を向けた楓。


とても切ない表情。




ドキッ




心臓が止まるんじゃないか、そう思うほど激しい痛みが胸をついた。




「目…つぶって」




言われるまま目を閉じる。