ピンポーンっ





響き渡るチャイム。



あたしたちは我に返る。



「鍵…開けてくるな?」



頷いて部屋を出る楓を見守った。



顔がよりいっそう赤くなった気がする。

顔だけじゃなくて身体も火照っている。



彼が近づくにつれ感じる吐息。



キス……

したかったな。



真っ白なシーツを見つめて、そんなことばかり考えてた。



 " 楓 "


一分一秒たらずで彼に惹かれていくあたしの心。



もうなんだか……

戻れない気がする。




だってこんなにも好きなんだ。