かけてあったバスローブを羽織ってドアを開ける。 「これ…使ってるよ?」 「いいよ。ちょっとブカブカすぎだけど、それでいいなら」 あははっと笑いながら、あたしの頭を撫でてくれた。 優しい微笑みをうかべながら。 ドキッ 「俺も入ってくるな? 出てから夕飯頼むから、ジュースでも飲んで待ってて」 ドアの向こうに消えてしまった笑顔。 閉まってしまった冷たいドア。 あたしは、無意識に手をドアに伸ばしてしまった。