独特の冷気に、もう一度くしゃみが出た。 「冷たい…」 冷たい水がだんだんと温かくなるのを待つのが好き。 冷たさに麻痺した指先が、温まっていく感じが好きなのだ。 だんだんと、 ゆっくり、 温かいシャワーの雨は、冷え切った心も温めてくれてるに落ちてくる。 同時に思い出すのは、 あの人の優しさ、温もり。 きゅんっと胸が切なく締め付けられた。 あ、この感じ。 私…… 親切で、笑った顔がお日様みたいな あの人のことが…… 好きになっちゃったのかもしれない。