嬉しくて…… ただ嬉しくて…… ほら、また涙が溢れてきた。 許した人の前でしか泣かない、 人見知りな私。 でも彼の前だと、どうしてだろう…… 優しくて温かい涙が頬を伝う。 「ほら…こんな格好でいたら、本当に風邪引くぞ? 早く入っておいで」 『ちゃんとここにいるから』彼の言葉と笑顔を残して、閉まった重いドア。 この人の前だと… 素直になれる気がする。 『特別』そんなコトバがふさわしいと思う。 「…くしゅんっ」 鳥肌が立つ身体を擦りながら、シャワールームに入る。