陽菜ちゃんを好きになって良かった。

出会えて良かった。



心から思ったんだ。




「あと…さ、」




涙を拭いて真剣に陽菜ちゃんを見つめる。

陽菜ちゃんは少し首を傾げるようにして俺を見た。



「子供の名前、陽菜ちゃんと一緒にしたんだ」


「え…?」



ビックリしたような、

あっけにとられたようなそんな表情。



前はこんな陽菜ちゃん、見られなかった。

些細なことに胸が鳴って、



子供と重なって見える。