じっと微笑みながら私を見据える楓。 私もそんな彼を見つめた。 彼からはなんだか…… 前と違うオーラが感じる。 もっと丸くなったような… そんな感じ。 色に例えれば、淡いオレンジ色。 暖かくて、優しくて…… 落ち着く綺麗な色。 「陽菜ちゃん、何か変わったね?」 「え…?」 楓の呟きに一瞬戸惑う。 どんな風に見えるの? どんな風に見えてたの? そんなこと怖くて聞けない。 「楓もね」 だから、「何にも思ってませんよー」ってそんなフリして。 同じ台詞を繰り返すことしかできない。