「……え」 「だって、寒いだろ?」 きょとっと首を傾げる先生。 彼は当たり前のように、あたしの隣に座った。 かすかに感じる人の体温。 先生の体温。 ミルクティーの温かさ。 「先生もコーヒー飲むっ」 無邪気に笑う先生に… 何かが、心の中に芽生えたような気がした。 でも、それはただの気のせい。 すぐに打ち消す。 コーヒーの苦い大人の香り。 楓の姿がふと浮かぶ。 楓、いちごオレ好きだったけど… コーヒーも飲んでたっけ……