それは当たり前のことなのに…

苦しいのは何故だろう。



どうしてこんなに……

心が満たされないんだろう。



泣くことも、

叫ぶことも、

嘆くこともできず、



乱れたベッドに身を沈める。



そこは丁度、陽菜が寝ていた辺り。

かすかに残る彼女の香水の匂い。


甘いお菓子みたいな……

そんな香り。




もう会えないんだ。