余裕を失くした楓が、何度も何度もあたしの名前を呼ぶ。

そのたびに胸ははちきれそうなくらい、

苦しくなって、痛む。


でもその想いも快感には勝てる筈もない。




「陽菜…ッ」



ギシギシとなるベッド。

シーツをつかむ手により力が加わる。



目の前のことで精一杯。

あと少しで快感という名の楽園に近づいているのだから。




「楓……ぁ…んんっ」




大きく身体が震えた。

ひとつの快感が身体のしんまで走った。