ドンッッッ!!!

走っていたら
ぶつかってしまった。


(ヤバイ、怖そうな人だ・・・)



「す、スイマセン!!」


『痛ってえ! 何すんだよっ!!』


(なぜか止まらない涙。泣いている場合ではない。)


「・・・」

『ゴメンね、大丈夫だった?怪我はない?』


「はっ、はい・・・」


『君?今日入学?1年生だったりする?』


(うそっ! この人同い年!??)


「はい、今日入学の1年生です・・・」


『俺、星野祐(ほしのゆう)。同級生だからよろしく!』



反射的に

「五十嵐優希(いがらしゆき)です。よろしく!」
と答えていた私・・・!!

(男子苦手なあたしが話せたっ!??)


『優希ちゃんかぁ! かわいい名前だね♪』
と星野くんに言われた。


「い、いや・・・。 でもありがとう。」


((なんだ、意外といい人かもっ♪))

なぜかテンションが上がるわたし。
よく見ればカッコいいよね(笑)


『これから、よろしくな!』

「う、うん!!」


男子と話せた。
ただそれだけにしか思えなかった。

しかしこの時、星野くんと出会ったことで・・・
わたしの運命は大きく変わっていったんだ。