君のもの

いつもの様に手を繋いで帰る。

君は白い息を吐きながら、色んな話しを聞かせてくれる。よくもまぁ、毎日毎日そんなに話題があるもんだと、感心するんだ。


「こないだね、まりちゃんと買い物に行って、スカート買ったの!ひらひらの。」

「ピンクの?」

「そう、薄いピンクで黒い小さなドット柄。」

「お前、ピンク好きだしな。」

「可愛いんだもん!」

「はいはい。」


ピンクが好きな君。

チョコチップクッキーが好きな君。

俺を好きな君。


そんな君が、大好きな俺。








俺の部屋について、いつもの様に鞄を下ろすと彼女が言った。


「…チョコもらってる〜…」


面倒だから、いつも鞄を閉めていないのが原因で、中身が見えてしまった様だ。


「これは義理。クラスの女子がみんなに配ってたやつ。」

「…これは?」

「これは、不可抗力。勝手に机に入ってたやつ。」


チョコを机の上に並べながら説明する。


「へぇ…」

「さすがに捨てるのは忍びないだろ?」

「当たり前だよ!捨てちゃダメ!!馬鹿じゃないの?何考えてるのっ!」


さっきまで拗ねた顔をしていたのに、今度は怒った顔。

“コラ”なんて拳を振り上げて、さっきまで妬いてた相手の為に俺を“馬鹿”呼ばわりして、本気で怒ってる。

忙しいね、君は。