「あら、亜美お帰りなさい」


「ただいま、今日はお祝いだからご馳走作ってくれてるよね♪」

「ええ、今日はお母さん張り切って作ってるから楽しみにしててね」


「わー楽しみ!!お母さんいつも会社帰り遅いから。
 中々手の凝った料理作らないもんねー」

「しょうがないでしょ。一応お母さん管理職だから遅くなっちゃうのよ」

「うー、それは知ってるから!本当、楽しみにしてるから。
 部屋に戻るね。そういえばお父さんは?」


今日は有給休暇を取って、私の入学式に来てくれたお父さん。
でも、お母さんと先に帰ってるのになんでリビングにいないんだろう?



「お父さんなら、月城さんの家に行ってるわよ」

「えっ!?もうしろし帰ってきたんだ」

「ええ、30分前位に帰ってきてたわよ?」

「そうなんだ。やっぱり入学式の話でもしにいったのかな?」

「そうなんじゃないかしら、いつも世間話をしているじゃない?」


「まあ、そうだけど。
 私もう部屋に戻って着替えて、のんびりするから!
 夕飯が出来たら呼んでね!」


「あと1時間位かかりそうだから、まっててね」

「わかったー!」

そういうと亜美は階段を登り、二階の自分の部屋に向かった。
家は三階建てで、2階には亜美と両親の部屋がある。
三階は、兄と物置部屋、書斎などがある。