「ねぇ。

 彼女、一人?」

虚ろな目のまま、声がした方に

目線を向ける。

そこに立っていたのは

ニヤニヤしている、三人程の男。

うっとーしいんだよ。

何話かけてんだよ?

うぜーよ。


「ねぇ。

 彼氏に約束すっぽかされたんでしょ?」

「......」

「俺らと行こうよ」

「......」

「俺ら優しいよ?」

「......」

「ほらほら、行こう」

「......」

なあ、気持ち悪ィんだけど?


けど、男達はわたしが何も言わない事を

いいことにして、

暗い所に連れ込もうとする。