「詩〜。」

「何!?」

「あの人格好良くない?」ゆかは髪の毛ツンツン系の男を指さした。

「え〜。うちは、パス!!」
成美が露骨に変な顔をした。

「なんでよ〜。もうっ!!」 ゆかが、怒った。

「はぁ〜。」
アタシは呆れた。

3人はずっと他愛もない話しで笑っていた。

入学式も無事に終わった。
クラスは、
成美とアタシが一緒で、ゆかが1人になった。
ゆかは、あの時の格好いい人と同じクラスになれたみたいで、機嫌がいいみたいだ。



「成美〜。」
「何?詩」
「トイレ行こう。」
「また?」
「また〜。(笑)」
成美は、優しいけどスッゴく厳しい時がある。



トイレから出て来て廊下を歩いていた。
「成美!!成美!!あの人超━格好良くない?」
「惚れた?あの人、涼っていう人だよ。」
成美は
クスクスと笑っている。
「違うもんっ!!」
涼って言うらしい。
名前が知れて良かった気持ちが少しあった。



ッッッ。て、何でアタシがあの人を...

2人は笑いながら教室に戻った。