「はいはい。さようなら、姉さん。」 「『はい』は、一回!!」 背を向けて、ひらひらと手を振り、歩きながら言うと大きな声が追いかけてくる。 …正直、鬱陶しい。 「和弘さん、結婚した相手間違えてない?」 一つの爆弾を落としてバックヤードに逃げる。 「…っ!春ーーー!!」 後は、和弘さんに任せてさっさと帰ろ。 皿が割れたりする、ものすごい物音がしているなか春は、バイト先である、姉夫婦の経営する喫茶店をあとにした。