「では、先に上がります。店長、時間の融通きかせてもらってありがとうございます。」

「春!!店長は駄目って言ったでしょう?!まったく。」

春の目の前で天然の緩くウェーブのかかった金髪が言葉に合わせて揺れる。

(…なんでこんな大きなため息をつかれなきゃいけないんだ?)

「和弘さん、ありがとうございます。」

「春っ!!」

(あ"〜〜〜〜!!うるせぇっ!!)

「分かったって!皐月さん、さようなら。」

「姉さんでしょ?!」

(…………めんどくさ。)