「座って。何か呑む?」





そんなことを聞く俺は無神経なんだろうか。




「いらない」





「……そか。」









沈黙が続く。









「…………」





「彩が友達関係で悩んでた時、桜祐君が親身になって相談乗ってくれたじゃん。


進級出来なそうな時も桜祐君が勉強協力してくれた。


彩が困ってた時はいつも助けてくれた。


彩だけ特別なんだって思ったよ。」







彩が涙を堪えながら話す。








「でも違ったんだよね。
桜祐君は誰にでも優しいんだもん。

彩だけなんてばかみたいだって思ったよ。


そしたら桜祐君が他の子に親切するの見てられなくなっちゃった…。


彩だけを見てほしくなった…。


桜祐君が好きでたまんなくなっちゃった…!」






「彩………」