「言えないだろ」
『彼女…、誤解したんじゃないの』
「彩はそゆんじゃないよ」
『…あたしのせいであんたらの仲悪くしたくないし…。あたし、説明してもいいよ。』
「彩は本当違うからさ!」
「…ならいいけど」
「髪乾かしなよ。風邪ひくから。」
『うん』
返事をしたのにソファーに腰掛けて動かない。
「…乾かしてやろうか?」
冗談まじりで聞いてみた。
『あんたがそれ書き終えたら乾かすから』
あぁ。
俺がレポート書いてるから静にしてようとしてんだ。
「もう終わったよ。俺も風呂入ってくるからさ。」
『…わかった』
そういってドライヤーを準備して乾かしはじめた。
長い茶色の綺麗な髪に一瞬見とれた。
…馬鹿
そう頭の中で呟いて風呂に向かう。

