「…あのっ!村越さんでしたっけ?」
「あ…はい…そうですけど」
俺が帰ろうとすると、後ろから呼び止められた。
さっきの担当の医者とは違う。
ずいぶん若い白衣を来た男性が小走りで近づいてくる。
彼に連れられて近くのソファーに腰掛けた。
「ありがとうございました!」
「……はぁ」
イマイチぱっとしない俺に先生は言葉を付け足した。
「沙織のこと…」
沙織??
知り合いか…恋人?
「妹はここ一週間うちに帰って来てなかったもので心配していたんですよ。」
妹!?
まぢ!?
胸元の名札には「吉野翔太郎」
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