「沙織ちゃん」
「……?」
見覚えのあるようなないような男があたしの名前を呼ぶ。
「俺、3組の岡崎陽平。」
クラスメートでも加奈子しかしらないあたしが組と名前何て言われたってわかるはずがない。
「ちょっといい?」
「…っ!!!」
いきなり男に手首を捕まれた。
一瞬で全身に鳥肌がたつ。
「触んないでよ…!!!」
「ぇ…?あ…あぁ、……わりぃ」
だめなんだ。
体に触れられるのが…
「 ……っ」
「あ!沙織ちゃん!!」
だめだめだめだめだめだめだめだめだめだめだめだめだめだめだめ
気持ちわるい
「うっ……」
吐き気がした。
思い出してしまいそうで、
気持ち悪かった。

