あたしをみてくれない人がいるのは悔しかった。
むかついた。
絶対に振り向かせて見せるんだから。
あたしは桜祐さんをあたしのものにするんだから!
彼氏の陽平にはわるいけれど、
あたしはもう決めた。
「ただいま〜」
「おかえりなさい香織。」
優しくママが出迎える。
「疲れたぁ」
「あらあら.どうしてそんなに疲れてるのかしら」
「…この間の模試、あたし自身の目標点数越せなかったの。だから放課後図書館で勉強してたら肩凝りがさぁ…」
「あらぁ…、香織ったら頑張りやさんね。沙織とは大違い。あの子にはなにをいってもダメ。もう期待できるのは香織だけよ。」
ため息まじりのママ。
「……あの子帰ってきた?」
「都合が悪くて帰ってこれないんじゃないかしら」
そういってママが割れたガラスの山に目をやった。
「………ふーん」
…香織…

