となりに座る彼の肩がときどきぶつかる


先輩はあのとき前に座ったなぁ…


誰もいないその席を静かに見つめた





ゆっくり動くその箱が頂上に着こうというときだった



「白石…」




自分を呼ぶ声に振り向く





まっすぐ見つめる吉原くんの眼差しに


ドキン…と心臓が跳ねた





あたしを捉えたままの眼差しが

少しずつ近づく




これ…って…



まさか…?