もしこいつを色に例えるならば、間違いなく透明だろう。 それも、奥の方に様々な色を秘めた。 何色にも染まらないけど、たまに物凄い色を主張する。 赤だったり、青だったり、時にはドロッドロの黒だったり。 内面にある自分の色を反射して、時に目をそらしたくなるほど鋭い光を発射する。 ちなみに屋上の鍵は別の鍵を借りるフリをして職員室から盗み出し、そのまま複製したらしい。 こいつらしいと言っちゃこいつらしいが、なんともせこいやり方だ。 「ねえ」 「ん?」 「ユースケはさ。……空って飛べると思う?」