とうとう六時間目になった。

「はぁ~っっ」

私が大きなため息をつくと

「いい加減腹くくれよな!」

と絵真ちゃんが言った。


でも絵真ちゃん、声裏返ってる・・・

私を励まそうとしてくれてるけど、絵真ちゃんはすごく緊張してる。


「絵真は凉(りょう)君にあげるんだっけ?」

夏海ちゃんが聞くと、絵真ちゃんは真っ赤になった。

「・・・・・・・・おぅ」

小さくそうつぶやく絵真ちゃんを、私は本当に可愛いと思う。


「そういう夏海は、悠一(ゆういち)君だよね~っっ」

茜が夏海をつつくと夏海まで真っ赤になって頷いた。


こんな時だけは、男の子も良いのかなって思ってしまう。


「あ、そう言えば茜は柳」

私が言いかけると

「そう!柳原(やなぎはら)先生っっ!!」

と、満面の笑みでこたえた。



少し、羨ましかった。