「桐谷さん、ずっと好きでした
俺と付き合って下さい!」

『いや、あの、気持ちはすごく
嬉しいんですけど…
すいませんっ!』


「…はは、そっか。うん、まぁ
これからもよろしくね」


『あ…、はい』


「じゃあ、ねっ」




精一杯の作り笑いをしながら

一礼して手を降って見送る


いつものお決まりのパターン








肌寒い季節に屋上に呼ぶのは
控えてほしい…なんて思いながら

足早にその場を去り、
自分のクラスへと戻るのは…





―…桐谷 凛、

海桜高校1年



入学当初から、ずば抜けて
可愛いと校内で有名になり
凛の名前を知らない人は
居ないほどだった