「あ、夢とか目標ない人いた。美月ちゃん。あの子、借金返すためにこの仕事やってるって言ってたな! それから……レナちゃん。あの子さぁ、ホストに貢いでるんだよ。考えられないよねぇ!」
明るく振る舞うつもりが逆にシラけた。菜々は笑っていない。
「それに、夢って誰かに話すと叶わなくなるんだよ。菜々、私に話しちゃて後悔するかもよ!」
「そんなの迷信だよ。それと……オアシスのメンバーにも言わないでね」
「言わないよ。て言うか、言えるわけないし」
「こんなこと言うのもなんだけどさ……私が店を辞めても今まで通り、私と遊んでね」
「あ……、うん」
「また、オアシスのライブ行こうよ」
「そうだね」
今日の私達は、いつもの私達ではないのは当然だが、あまりにもひどいものだった。会話も途切れ途切れになるし、お互いに真の笑顔もないまま店を出てそのまま解散した。
電話で、話がある、と言われてなんとなく悪い予感がしていたから覚悟はしていたのに、実際面と向かって告げられると、その覚悟という壁はいとも簡単に崩れた。鉄壁ではなかったのだ。
明るく振る舞うつもりが逆にシラけた。菜々は笑っていない。
「それに、夢って誰かに話すと叶わなくなるんだよ。菜々、私に話しちゃて後悔するかもよ!」
「そんなの迷信だよ。それと……オアシスのメンバーにも言わないでね」
「言わないよ。て言うか、言えるわけないし」
「こんなこと言うのもなんだけどさ……私が店を辞めても今まで通り、私と遊んでね」
「あ……、うん」
「また、オアシスのライブ行こうよ」
「そうだね」
今日の私達は、いつもの私達ではないのは当然だが、あまりにもひどいものだった。会話も途切れ途切れになるし、お互いに真の笑顔もないまま店を出てそのまま解散した。
電話で、話がある、と言われてなんとなく悪い予感がしていたから覚悟はしていたのに、実際面と向かって告げられると、その覚悟という壁はいとも簡単に崩れた。鉄壁ではなかったのだ。

