という内容だ。

聡は再びテントを出て、はるかに電話した。

「はい」

数回のコール後、はるかが出た。

「あ、俺……。電話出れなくて、ごめん」

「今、どこにいるの?」

「海に来てる。キャンプしてるんだ。準平と、いっちーと……」

「準平と、いっちーと?」

「あと、女の子二人……」

……。

はるかから返答がない。

「飯、作って待っててくれたのに、何か……ごめん」

「それは別にいいんだけど!」

はるかは、わざと明るく言い放ったが何だか声が震えていたことに聡は電話越しに気づいた。

「じゃ、切るよ」

「ね、ねぇ! 準平は? 近くにいるの?」

「近くにはいないよ。車の中で寝てると思う」

聡に電話を切られそうになって慌てて引き止めたはるかに、聡は冷静だった。

「はるか、心配かけてごめんね。じゃ……」

「……うん。気をつけて」

聡は静かに電話を切った。携帯を閉じ、夜空を見上げる。ひとつひとつキラキラしている星達が切なく見えた。今日は、眠れそうもない。聡は、いつまでも星達を眺めていた。