ゆっくりと慧さんの目が開いた

バチッ

「あっ、えっとそのこれは…」

慧さんがかっこいすぎて

近くでまじまじと見つめていたから

バチッと目が合ってしまった

ど、どどどどうしよ!

怒られるぅぅ!

「見んなよ」

えっ?

慧さんはそう言うと
フイッと顔を逸らした

き、気のせいかな
慧さんの顔が…

少し赤かったような…?

「け、慧さん!まさか!」

「…!」

慧さんがあわてた様子で
こっちをむいた

「ち、ちげーぞ!お、俺は…」

「熱じゃないんですか!?」

「…」

あたふたしていた慧さんが
ぴたっと動きを止めた

「どうしたんですか?」

「なんでもない」

そう言うと
慧さんは、ホッとしたような顔をした。