「慧、起きたのか?」
「………」
慧からの返事はない
まさか…
俺同様慧を見ている疾風に問いかける
「疾風…、慧の奴まさか…」
「そのまさかだろうな、完全に寝ぼけてる。今回の犠牲は誰だ?」
慧はぼんやりした瞳でwindの中を見渡している。
何度か見たことのある慧のこの状態はヤバイ…
何がヤバイかって?
それは…
「…零は?」
ぼんやりした瞳で言った慧と、
「あちゃー、今回の犠牲は零かー」
なんて少し嬉しそうにしている疾風。
話を戻して…
慧は、俺と違う意味で寝起きが悪いらしい
普通に寝て起きても問題はないが
考え事の途中で寝てしまうと、その考え事によって寝起きの行動が変わる。
ある意味俺より厄介だと思うんだが
疾風に言わせるとどっちもどっちらしい…
とまぁ慧の行動にはパターンがあって
ムカついてる事だったら
ムカついてる人を殴ったり…
(俺と疾風も殴られたことあったりして…)
心配事だったら
心配している人に向かって、普段しないような満面の笑みで笑いかけたり
すごく心配している人には抱きついたり…
そのとき思ってることで行動は、さまざまだから困る…
なんて思案していると慧がおもいっきりwindの扉を開けた
バアァァン!

