「………なぁ、姫仲。 俺は姫仲の何なんだよ。」



耳もとに顔を埋めて話せば、小さな手で俺を遠ざけようとする。



小さく震えた手で、俺の力に叶うわけがない。



「答えろ。」



「彼氏………じゃないの……?」




告ったのは俺からで、付き合ってから今まで、一度も「好き」なんて聞いたことがない。




嫉妬してくれるのも、こうして一緒に帰ってくれるのも、俺のことが好きだからだと信じたい。




「じゃあ………、俺のこと好き?」



そう聞けば


「………………」



急に黙ってしまう君。